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2018年7月26日木曜日

マンデルブロー集合(3)


マンデルブロー集合(3

係数kが整数のときは、繰り返し計算の内容は明確に定義されます。しかしkが整数でないとき、計算の結果いろいろな値の可能性が生じるのでどの値にするかを決める必要があります。それ故、kが実数のとき、得られる図は奇妙にゆがんだものになります。
kが整数のときは、図の形は調和的で曲線的です。しかしk が整数でなくなると、場所によっては直線的・幾何的なものになります。いずれの場合も、小さい部分を拡大すればそこに新しい形が現れ、場所により何が現れるかは予想ができません。

つぎに、kが整数でない場合の図をいくつかあげましょう。



    


  
  
    


  

係数kが整数でないとき、ある位置で現れる図形からは無機質な感触の不思議さを感じさせられますね。

我々が普通に経験することは連続な事象です。あることが起きればその近くでは似たものが起きるであろうと理性で信じかつ情緒的にこれを実感しています。すなわち、因果関係は連続的であり、これがゆえに安心しておられました。
ところがいま、そうでない世界もあることを具体的に目で見てしまいました。ギリシャのむかし、数学者の一人が無理数を発見したとき彼らはある種の不安を感じたことが想像されますが、いまマンデルブローの図を見て、それと似たような落ち着きのなさと驚きを感じませんか。




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2018年7月22日日曜日

マンデルブロー集合(2)


マンデルブロー集合(2

係数 k=5 の時発生する図  赤枠は拡大場所指定
  




係数 k=8 の時発生する図(例1)  赤枠は拡大場所指定
  


  

係数 k=8 の時発生する図(例2)  赤枠は拡大場所指定
 


 
 
係数 k=8 の時発生する図(例3)  赤枠は拡大場所指定





       


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2018年7月16日月曜日

マンデルブロー集合(Mandelbrot Sets)


マンデルブロー集合(Mandelbrot sets)

マンデルブロー集合とはある 繰り返し規則から発生する図形 と理解して図を味わい、その不思議さを感じてください。

繰り返し規則には1つの係数kが関係します。通常 k2の場合を扱うことが多いのですが、ここではこの条件を外しkは任意の実数が指定できるシステムにしました。
それでは、係数kの色々な値に対応して現れる図を表示しますが、簡単な規則の中から取り出される図形の美しさあるいは奇妙さには、何か見てはいけない偉大なものを覗き見たような厳粛さを感じます。

図形発生システムは、係数kを指定して全体像を描かせます。それから、その上に拡大したい矩形の範囲を対角点2点のクリックで指定します。そして、その範囲を拡大して描かせます。この範囲拡大は新しく発生した画像に対しても指定可能で、次々と見たい範囲を広げていけます。


係数 k=2 の時発生する図  赤枠は拡大場所指定


 

係数 k=3 の時発生する図  赤枠は拡大場所指定





係数 k=4 の時発生する図  赤枠は拡大場所指定


  

    


次は、もっと奥深く展開しましょう。

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2018年7月8日日曜日


理が紡ぎだす美 シリーズ(5

 つぎは、灯台です。
光が回転しますが、その1場面です。光の色、回転速度は任意に変えられます。

      


つぎは、花です。任意に指定できるものは次の要素です。
  茎の分岐角度
茎の分岐深さ 
  花の開く角度
  花弁数
  花の色


         

いま、デジタルミュージアムの構築を試みています。
ご覧になる方が自分の感性で多様な作品を作れるように目指しています。   




原理レベルの類似


物事の類似性について(その6

5) 原理レベルの類似 
 原理とは、非常に広い範囲にわたって物事の構成を支えている基本的な法則を指すとします。       
原理の例としては、‘保存則’があります。これは、ものごとは増えもせず減りもしないということです。たとえば、酸素と水素を化合させれば(すなわち水素を燃やせば)水ができるが、化合で使われた酸素と水素の合計の重さと生じた水の重さは同じです。これを、‘質料保存則’といいますが、化学の世界では元の物質が化合してまったく違うものになるので、このことがなかなか気付かれませんでした。

物体の運動などを研究する物理学の世界では、どのような運動過程でも時間を逆にした運動が可能であることが分かっています。振り子の運動を考えてみましょう。振り子が一番高く上がった所では、振り子は一瞬止まり速度は0である。振り子が一番低い所では、速度が最大です。もし抵抗がなければ、この運動が限りなく続くが、力学ではこれを‘全体の力は保存されて、位置と速度に交互に変換される’とみます。すなわち、力の保存則が成り立っていると解釈します。もっと一般的には、‘エネルギーの保存則’が成り立っているのです。全体のエネルギーは、増えもせず減りもしない。ただ、エネルギーの形を変えるだけです。実は、物質も一種のエネルギーであり、物質をエネルギーに変えて爆弾にしたものが原子爆弾なのです。このように、すでにあるものは不生不滅の原理の中で動いているのです。

ダーウィンは、生物の進化の原動力として‘適者生存’という考えを打ち出し、極めて多様な生物の存在をこの一言でもって説明しました。この‘適者生存’は、生き永らえるためにすべての生命が従っている正に大原理なのです。地球の歴史を見ると、何度か大きく変化しています。その度に、自分をとりまく環境に対し有利になるように自分を変え得た動植物が、生き延びてい興味ました。生物が環境の大変革に際し生き延びるために工夫した様々なことは、アイデアの宝庫です。試みに、蝶の変態を思い出してみましょう。あのイモムシのような地をはっていたものが、突如マユをつくりはじめ、その中で自分の古い体を解体し、まったく別の形態を持った蝶に変身するのです。どうして自然はこのような事を思い付いたのでしょう。

さて、人の作った組織体も‘生き延びる’という目的を持つ点において、生命体と同じです。従って、企業や国家等の盛衰についてもこの‘適者生存’という大原理を通して占うことができます。いま変革の嵐の最中にある企業としては、進化の歴史から学ぶことが多いはずです。

 白砂と黒砂を初め別々に置いておく。次にこれを1つのバケツに入れ、他のバケツに移すことを繰り返すとします。すると、白砂と黒砂は次第に混ざって全体としては灰色の砂になります。移した何回目かに偶然に、左半分が白砂で右半分が黒砂であることも理屈としては考えられますが、現実には決して起こらない。自然現象は、かならず白砂と黒砂が次第に一様に混ざっていく方向に進みます。この混ざり具合を数学的に数値で表したものをエントロピーといいます。エントロピーで測れば、自然現象は必ず増大する方向に向かいます。これは大原理で、自然現象に関する限り、これに反する現象は見つかっていないのです。


総論

 一見関連のない2つの物事の間に類似性を感じる能力は、新しい視点をつくりだすのに本質的に大切な感性です。いま、類似性にはいくつかのレベルがあることを知りました。この見晴らしの良い知識の高みに立って、創造性がなによりも大切な今日、新たなる視点に達する感性を意識して磨きましょう。







2018年7月4日水曜日

理が紡ぎだす美


理が紡ぎだす美 シリーズ(4

つぎの図は、サンゴをイメージして次のような条件で作り出したものです。
  枝の形状  放物線を切り取りして任意に指定可能
  伸びていく角度  任意に指定
  枝の深さ     任意に指定
色々なバリエションが可能です。

    


          
          



つぎは、色彩のグラデーションを表現したものです。
どのような組み合わせの色彩断面も取り出し可能です。

          

 

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機能レベルの類似


物事の類似性について(その5)

4) 機能レベルの類似
物事の機能とは、それが果たしている‘働き’を指します。
例として、‘鉛筆’の機能を考えてみましょう。鉛筆の果たしている働きは、まず、紙に字を書くことです。この働きを少し広げて考えれば、簡単に情報を記録することです。このように考えると、鉛筆とCDとは、情報を記録するという機能において類似性を持ちます。

何十年も昔のことですが、ある家電メーカの冷蔵庫担当の人から、‘いま、うちのライバルは同業他社よりもむしろコンビニストアーである’と打ち明けられたことがあります。たしかに、冷蔵庫とコンビニストアーは、食べたいときに食品をすぐ提供するという機能では同じです。そう考えると、缶詰もインスタント食品も冷凍食品も、みんな機能レベルで類似性を持つといえます。

工学を学ばれた方には馴染みのことでしょうが、機械の重さを支えるバネ、電気機器に使われているコンデンサあるいはものを販売するとき必要な在庫は、その機能は同じなのです。バネは外から加わった強い力を吸収するのに使われ、これが故に車は地面が相当デコボコでも運転手の乗り心地は保つことが出来ます。コンデンサも電流の流れを一時的に吸収し急激な電流の変化を均す役割を果たします。また、販売における在庫も、急激な需要の変化を吸収して安定した生産活動ができるようにするという役割を果たしています。いずれにおいても、急激な変化を吸収するという面で、同じ機能を果たしているのです。

機能レベルでものを考えるときの利点は、今現実に行われているやり方にとらわれなくなることです。今現実に行われていることは、与えられた機能を達成する多くのやり方の中のひとつに過ぎない。しかし、われわれは現実に実施されている方法にどうしても引っ張られるのです。

 たとえば、いつも通いなれた学校の庭に雪が積もったとしましょう。いつもある道が見えません。そこで、校門からまっすぐ校舎の入り口まで歩きます。しかし、それはいつもの道が見えていると、決して歩こうとする道ではないのです。



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2018年7月3日火曜日

理が紡ぎだす美 


理が紡ぎだす美 シリーズ(3

 つぎの図は、平面を原点を中心とする同心円と直線で区切ったものです。それに加えて、円の径および直線間の角度のそれぞれを等比的に大きくなるように加工してあります。区切られた各区画に対し、指定の比率でランダムに塗りつぶし模様を作りました。

   


 つぎは、つぼです。任意に指定できるものは、
   断面の形
   色
   色の塗り方
です。自分の思い描くつぼが現れます。